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KeyboardEvent: code プロパティ |
code |
Web/API/KeyboardEvent/code |
|
{{APIRef("UI Events")}}
KeyboardEvent.code
プロパティは、(キー入力によって入力された文字ではなく)キーボード上の物理的なキーを表します。つまり、このプロパティはキーボードレイアウトや修飾キーの状態によって変更される前の値を返します。
入力機器が物理キーボードではなく、仮想キーボードやアクセシビリティ機器である場合、返値は物理キーボードから入力された場合にできるだけ近づくよう、物理キーボードと仮想入力機器との互換性を最大にするよう、ブラウザーによって設定されます。
このプロパティは、キーに関連付けられている文字ではなく、入力機器上の物理的な位置に基づいてキー入力を扱いたいときに役立ちます。これは特に、キーボードをゲームパッドのように使いたい場合などに有用です。ただし、 KeyboardEvent.code
で報告された値を用いてキー入力で生成される文字を判断するべきではありません。キーコード名がキー上に印刷されている実際の文字や、キーが押されたときにコンピューターが生成する文字と一致するとは限らないからです。
例えば、返ってきた code
が "KeyQ
" は QWERTY レイアウトのキーボードでは Q キーですが、同じ Dvorak キーボードでは同じ code
の値が ' キーを表し、 AZERTY キーボードでは A キーを表すものでもあります。したがって、すべてのユーザーが特定のキーボードレイアウトを使用しているわけではないため、 code
の値を用いてユーザーが認識しているキーの名前が何であるかを特定することはできません。
キーイベントに対応する文字が何であるかを判別するには、代わりに {{domxref("KeyboardEvent.key")}} プロパティを使用してください。
Windows, Linux, macOS におけるコード値は、 KeyboardEvent: コード値のページにあります。
<p>
キーボードのキーを押して、 KeyboardEvent のキーとコードの値がそれぞれどうなっているかを確認しましょう。
</p>
<div id="output" tabindex="0"></div>
#output {
font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;
border: 1px solid black;
width: 95%;
margin: auto;
}
#output:focus-visible {
outline: 3px solid dodgerblue;
}
window.addEventListener(
"keydown",
(event) => {
const p = document.createElement("p");
p.textContent = `KeyboardEvent: key='${event.key}' | code='${event.code}'`;
document.getElementById("output").appendChild(p);
window.scrollTo(0, document.body.scrollHeight);
},
true,
);
キー入力をサンプルコードに取得させるために、キーを入力する前に output ボックスをクリックしてください。
{{ EmbedLiveSample('Exercising_KeyboardEvent', 600, 300) }}
この例では、典型的な "WASD" キーボードレイアウトを使用して前進、左折、後退、右折するゲームのキーボード入力を処理する {{domxref("Element/keydown_event", "keydown")}} イベントに対するイベントリスナーを確立しています。これは、ユーザーが AZERTY キーボードを使用している場合など、実際に対応する文字が何であるかに関係なく、物理的に同じ 4 つのキーを使用します。
<p>
WASD キー(AZERTY キーボードでは
ZQSD)を使って移動したり方向を変えたりしましょう。
</p>
<svg
xmlns="http://www.w3.org/2000/svg"
version="1.1"
class="world"
tabindex="0">
<polygon id="spaceship" points="15,0 0,30 30,30" />
</svg>
.world {
margin: 0px;
padding: 0px;
background-color: black;
width: 400px;
height: 400px;
}
.world:focus-visible {
outline: 5px solid dodgerblue;
}
#spaceship {
fill: orange;
stroke: red;
stroke-width: 2px;
}
この JavaScript のコードの最初の部分では、これから使用するいくつかの変数を定義しています。 shipSize
にはプレイヤーが移動する船の大きさが入ります。 position
はプレイフィールド内での船の位置を追跡するために使用します。 moveRate
はキーを押すごとに船を前後に何ピクセル動かすかを表し、 turnRate
はキーを押すごとに左右の操舵コントロールで何度回転させるかを表します。 angle
は現在船に適用されている回転の量を度数で表し、 0 度(真上向き)から始まります。最後に、 spaceship
は ID "spaceship"
の要素を指すように設定されています。これは、プレイヤーが操作する船を表す SVG ポリゴンを指します。
let shipSize = {
width: 30,
height: 30,
};
let position = {
x: 200,
y: 200,
};
let moveRate = 9;
let turnRate = 5;
let angle = 0;
let spaceship = document.getElementById("spaceship");
次に、関数 updatePosition()
があります。この関数は、船を移動させる距離を入力として受け取ります。正の値は前進、負の値は後退を意味します。この関数は、移動した距離と船が現在向いている方向から、船の新しい位置を計算します。また、プレイフィールドの境界を越えた際に船が消えず、境界をまたぐようにする処理も行います。
function updatePosition(offset) {
let rad = angle * (Math.PI / 180);
position.x += Math.sin(rad) * offset;
position.y -= Math.cos(rad) * offset;
if (position.x < 0) {
position.x = 399;
} else if (position.x > 399) {
position.x = 0;
}
if (position.y < 0) {
position.y = 399;
} else if (position.y > 399) {
position.y = 0;
}
}
refresh()
関数は SVG の transform を使用して、向きと位置を適用する処理を行います。
function refresh() {
let x = position.x - shipSize.width / 2;
let y = position.y - shipSize.height / 2;
let transform = `translate(${x} ${y}) rotate(${angle} 15 15) `;
spaceship.setAttribute("transform", transform);
}
refresh();
最後に、addEventListener()
メソッドを使用して {{domxref("Element/keydown_event", "keydown")}} イベントの待ち受けを開始します。それぞれのイベントで船の位置と回転角を更新し、 refresh()
を呼び出して新しい位置と角度で船を描画するように動作します。
window.addEventListener(
"keydown",
(event) => {
if (event.defaultPrevented) {
return; // Do nothing if event already handled
}
switch (event.code) {
case "KeyS":
case "ArrowDown":
// Handle "back"
updatePosition(-moveRate);
break;
case "KeyW":
case "ArrowUp":
// Handle "forward"
updatePosition(moveRate);
break;
case "KeyA":
case "ArrowLeft":
// Handle "turn left"
angle -= turnRate;
break;
case "KeyD":
case "ArrowRight":
// Handle "turn right"
angle += turnRate;
break;
}
refresh();
if (event.code !== "Tab") {
// Consume the event so it doesn't get handled twice,
// as long as the user isn't trying to move focus away
event.preventDefault();
}
},
true,
);
キー入力が確実にサンプルコードに反映されるように、キーを押す前に下の黒いゲームプレイフィールドをクリックまたはフォーカスしてください。
{{EmbedLiveSample("Handle_keyboard_events_in_a_game", 420, 460)}}
このコードを改善する方法はいくつかあります。実際のゲームでは、キーリピートに頼るのではなく、{{domxref("Element/keydown_event", "keydown")}} イベントを監視して、それが発生したら動作を開始し、対応する {{domxref("Element/keyup_event", "keyup")}} が発生したら動作を停止することがほとんどだと思います。そうすることで、よりスムーズで高速な移動が可能になり、プレイヤーは移動と操舵を同時に行えるようになります。トランジションやアニメーションを使用して、自機の動きをより滑らかにすることもできます。
{{Specifications}}
{{Compat}}