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Gauche-al を MinGW 上で動くように改造したものです(実験中)。

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Hamayama/Gauche-al-mg

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Gauche-al-mg

概要

  • Gauche-al を MinGW 上で動くように改造したものです。
    Gauche-al は、Gauche から OpenAL を使用するための拡張ライブラリです。

  • オリジナルの情報は、以下にあります。
    http://www.koguro.net/prog/Gauche-al/index-j.html
    ただし、ソースコードは、
    https://bitbucket.org/nkoguro/gauche-al
    で最新と思われる コミット 9cf7a8a (2005-10-9) をダウンロードしてベースとしました。

変更点

  • オリジナルからの変更点を、以下に示します。
  1. ビルド関連
    DIST を、c-wrapper のものをベースにして作成。
    また、
    configure.ac, Makefile.in, lib/Makefile.in, src/Makefile.in, test.scm を、

    gauche-package generate --autoconf Gauche-al al
    

    で作成したものをベースにして書き換えた。

  2. ドキュメントファイル修正等

    • texi2html が MinGW になかったので、makeinfo --html に変更
      • doc/Makefile.in
    • ドキュメントファイルのインデックス追加
      • doc/gauche-al-refe.texi
      • doc/gauche-al-refj.texi
  3. 重複行の削除

    • lib/al.scm
  4. 定数の追加等

    • src/gauche-al.h
    • src/gauche-al.c
  5. CiSE のバージョンアップに対応

    • src/al-lib.stub
    • src/alc-lib.stub
    • src/alut-lib.stub
  6. Makefile 修正
    コンパイル時に CFLAGS の内容を反映するようにした。

    • src/Makefile.in
  7. MSYS2/MinGW-w64 (64bit/32bit) 環境でのビルドに対応

    • automake v1.15 の使用
      • config.guess
      • config.sub
      • install-sh
    • libalut-0.dll のコピー処理追加
      • Makefile.in
    • 日本語マニュアルの文字コード変更 (EUC → UTF-8) とヘッダ情報の追加
      • doc/gauche-al-refj.texi
      • doc/Makefile.in
  8. ドキュメント修正

    • AL_STOPPEND → AL_STOPPED
    • ALCdevice → ALCcontext
  9. サンプルの演奏終了チェック処理修正

    • eq? → eqv?
  10. al.scm の修正

    • make-u8vector → make-u32vector

インストール方法

  • MSYS2/MinGW-w64 (64bit/32bit) 環境でのインストール手順を、以下に示します。
  1. Gauche のインストール
    事前に Gauche がインストールされている必要があります。
    以下のページに Windows用バイナリインストーラ があるので、インストールを実施ください。
    http://practical-scheme.net/gauche/download-j.html
    (すでにインストール済みであれば本手順は不要です)

  2. MSYS2/MinGW-w64 (64bit/32bit) のインストール
    事前に MSYS2/MinGW-w64 (64bit/32bit) がインストールされている必要があります。
    以下のページを参考に、開発環境のインストールを実施ください。
    https://gist.github.com/Hamayama/eb4b4824ada3ac71beee0c9bb5fa546d
    (すでにインストール済みであれば本手順は不要です)

  3. OpenAL のインストール
    https://www.openal.org/downloads/
    から OpenAL 1.1 Core SDK (zip) をダウンロードして展開し、
    中の OpenAL11CoreSDK.exe を実行します。
    デフォルトのフォルダにインストールしてください。
    「Yes, launch the OpenAL redist and finish.」を選択して終了してください。

  4. OpenAL のファイルのコピー
    C:\Program Files (x86)\OpenAL 1.1 SDK\include の中のファイル一式を、
    C:\msys64\mingw64\include\AL というフォルダを作成してそこにコピーします。
    (32bit環境の場合には、64 の部分を 32 に読み替えてください)
    また、
    C:\Program Files (x86)\OpenAL 1.1 SDK\libs\Win64\OpenAL32.lib を、
    C:\msys64\mingw64\lib に libopenal32.dll.a とリネームしてコピーします。
    (32bit環境の場合には、64 の部分を 32 に読み替えてください)

    • (注意) ここで上記のリネームをしないと、
      手順 6. の freealut のコンパイルで libalut-0.dll の生成に失敗します。
      失敗のときはコンパイル時に以下のメッセージが表示されます。
      「*** Warning: linker path does not have real file for library -lopenal32 ...」

    • (注意) MinGW のバージョンが古い場合、
      OpenAL32.lib を libopenal32.dll.a にリネームしてコピーしても、
      手順 6. の freealut のコンパイルで libalut-0.dll の生成に失敗することがあります。
      このときは、c:\windows\system32 等にインストールされている OpenAL32.dll の方を、
      C:\msys64\mingw64\lib に libopenal32.dll.a とリネームしてコピーしてみてください。
      (32bit環境の場合には、64 の部分を 32 に読み替えてください)

  5. freealut のダウンロード
    https://github.com/vancegroup/freealut
    から Download Zip ボタン等でソースをダウンロードして、作業用のフォルダに展開してください。
    例えば、作業用のフォルダを c:\work とすると、
    c:\work\freealut の下にファイル一式が配置されるように展開してください。
    (注意) 作業用フォルダのパスには、空白を入れないようにしてください。

  6. freealut のコンパイルとインストール
    <MSYS2/MinGW-w64 (64bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 64bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    ( c:\work にソースを展開した場合)

      cd /c/work/freealut
      ./autogen.sh
      ./configure --prefix=/mingw64
      make
      make install
    

    <MSYS2/MinGW-w64 (32bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 32bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    ( c:\work にソースを展開した場合)

      cd /c/work/freealut
      ./autogen.sh
      ./configure --prefix=/mingw32
      make
      make install
    
    • (注意) ./autogen.sh では warning が複数出ます。

    • (注意) MinGW のバージョンが古くて、alutUtil.c のコンパイルでエラーが発生する場合には、
      src/alutUtil.c をテキストエディタで開いて、1行目の

      #include "alutInternal.h"
      

      の下に以下の行を追加してみてください。

      #if defined(__MINGW32__)
      #undef HAVE_NANOSLEEP
      #undef HAVE_USLEEP
      #endif
      
    • (注意) MinGW のバージョンが古くて、Gauche の終了時に
      「This application has requested the Runtime to terminate it in an unusual way.
      Please contact the application's support team for more information.」
      というエラーが発生する場合には、
      make clean で一度生成ファイルをクリアしてから、上記手順の
      ./configure のオプションに LDFLAGS="-static-libgcc" を追加してみてください。

  7. Gauche-al のソースの展開
    本サイト ( https://github.com/Hamayama/Gauche-al-mg ) のソースを、
    (Download Zip ボタン等で) ダウンロードして、作業用のフォルダに展開してください。
    例えば、作業用のフォルダを c:\work とすると、
    c:\work\Gauche-al の下にファイル一式が配置されるように展開してください。
    (注意) 作業用フォルダのパスには、空白を入れないようにしてください。

  8. Gauche-al のコンパイル
    <MSYS2/MinGW-w64 (64bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 64bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    <MSYS2/MinGW-w64 (32bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 32bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    ( c:\work にソースを展開した場合)

      cd /c/work/Gauche-al
      ./DIST gen
      ./configure
      make
    
    • (注意) freealut の deprecated (非推奨) のAPIを使用しているため、
      コンパイル時に warning が出ます。

    • (注意) MinGW のバージョンが古くて、C99モードではないというエラーが発生する場合には、
      make clean で一度生成ファイルをクリアしてから、上記手順の
      ./configure のオプションに
      CFLAGS="-g -O2 -std=gnu99"
      または、
      CPPFLAGS="-D_STAT_DEFINED -D_WSTAT_DEFINED" CFLAGS="-g -O2 -std=gnu99"
      を追加してみてください。

  9. Gauche-al のインストール
    <MSYS2/MinGW-w64 (64bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 64bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    <MSYS2/MinGW-w64 (32bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 32bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    ( c:\work にソースを展開した場合)

      cd /c/work/Gauche-al
      make install
    

    Gaucheのライブラリフォルダに生成したファイルがコピーされます。

    • (注意) 環境によっては、make install を実行すると
      「gauche-install: no write permission of ...」もしくは
      「*** ERROR: mkstemp failed」というエラーが発生します。
      このエラーは、インストール先のフォルダに書き込み権限がないとき等に発生します。
      その場合には、プログラムメニューからの開発環境の起動時に右クリックして、
      「管理者として実行」を選択してください。
      そして再度上記のコマンドを実行してください。
  10. Gauche-al のテスト
    <MSYS2/MinGW-w64 (64bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 64bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    <MSYS2/MinGW-w64 (32bit) 環境の場合>
    プログラムメニューから MSYS2 の MinGW 32bit Shell を起動して、以下のコマンドを実行してください。
    ( c:\work にソースを展開した場合)

      cd /c/work/Gauche-al
      make check
    

    テスト結果は test.log に記録されます。

  • 以上です。

使い方

  • example フォルダに 実行可能なサンプルがあります。
    (注意) 古いPC (Windows XP SP3) では、音楽が鳴ったり鳴らなかったりする場合がありました。
    このとき、オーディオの詳細プロパティで、「ハードウェア アクセラレータ」の設定を、
    「最大」から「標準」に変更したところ、改善したケースがありました。

  • また、以下のページで、alaudplay.scm というモジュールを使って、
    いくつかのサンプルで効果音を出しています。
    https://github.com/Hamayama/Gauche-gl-examples

その他 問題点等

  1. 音声ファイルの再生終了時にノイズが出る。
    以下のページの方法で回避できるかもしれない。
    http://gamedev.stackexchange.com/questions/71571/how-do-i-prevent-clicking-at-the-end-of-each-sound-play-in-openal
    (ヘッダーにあるデータ長の分だけデータを読み込むようにする)
    → 今回は、関係なかった。
    → 音声再生終了後、少し待ってから alut-exit を実行するようにしたら回避できた(2015-12-24)。

その他 ノウハウ等

  1. freealut の静的リンクについて
    今回は行いませんが、freealut を静的にリンクしたい場合には、
    include/AL/alut.h の23行目の

      #define ALUT_API __declspec(dllimport)
    

    を、

      #define ALUT_API extern
    

    に変更する必要があります。
    こうしないと、undefined reference to '_imp__xxx' のようなエラーが発生します。

  2. Linux 上での利用について (参考)
    以下は、Windows の VirtualBox 内の Linux Mint 19.3 (Cinnamon) 上で
    動作させたときのメモです(2020-4-12)。

    # Gauche のインストール
    #  ( get-gauche.sh 内の make -j を make に置換しないと、(多分PCが非力なため) 固まった )
    sudo apt install automake
    sudo apt install libtool
    curl -f -o get-gauche.sh https://raw.githubusercontent.com/shirok/get-gauche/master/get-gauche.sh
    sed -i -e 's/make -j/make/' get-gauche.sh
    chmod +x get-gauche.sh
    ./get-gauche.sh
    
    # Gauche-al のインストール
    #  ( 本サイト ( https://github.com/Hamayama/Gauche-al-mg ) のソースを取得してインストール )
    sudo apt install libopenal-dev
    sudo apt install libalut-dev
    sudo apt install texinfo
    ./DIST gen
    ./configure
    make
    make check
    sudo make install
    
    # サンプルの実行
    cd example
    gosh play.scm
    gosh mml/test1001.scm
    

環境等

  • OS
    • Windows 8.1 (64bit)
    • Windows XP Home SP3
  • 環境
    • MSYS2/MinGW-w64 (64bit/32bit) (gcc version 9.2.0 (Rev2, Built by MSYS2 project))
    • MinGW (32bit) (gcc version 6.3.0 (MinGW.org GCC-6.3.0-1))
  • 言語
    • Gauche v0.9.9
    • Gauche v0.9.8
    • Gauche v0.9.7
    • Gauche v0.9.6
    • Gauche v0.9.5
    • Gauche v0.9.4
  • ライセンス
    • オリジナルと同様とします

履歴

  • 2015-12-17 v1.0-mg0001 MinGW (32bit) 対応
  • 2015-12-17 v1.0-mg0002 ドキュメントファイル修正等
  • 2015-12-17 v1.0-mg0003 DISTを追加し忘れていたので追加
  • 2015-12-17 v1.0-mg0004 doc/Makefile.in 修正
  • 2015-12-17 v1.0-mg0005 Makefile.in 修正
  • 2015-12-20 v1.0-mg0005 src/Makefile.in 修正
  • 2015-12-24 v1.0-mg0006 サンプルに再生終了時のノイズ対策を追加。また、MML音楽演奏サンプル追加
  • 2015-12-24 v1.0-mg0007 lib/Makefile.in と src/Makefile.in を修正
  • 2016-1-1 v1.0-mg0008 変更点 7. 対応
  • 2016-1-6 v1.0-mg0009 ドキュメントファイル修正
  • 2016-1-9 v1.0-mg0010 MSYS2/MinGW-w64(32bit)環境に暫定対応
  • 2016-3-31 v1.0-mg0011 変更点 8. - 10. 対応
  • 2016-10-12 v1.0-mg0012 README修正のみ(Gauche v0.9.5 で動作確認)
  • 2017-5-17 v1.0-mg0013 configure.ac 修正
  • 2017-5-26 v1.0-mg0014 コメント修正のみ
  • 2017-6-3 v1.0-mg0015 configure.ac 修正
  • 2018-7-9 v1.0-mg0015 README修正のみ(Gauche v0.9.6 で動作確認)
  • 2018-12-29 v1.0-mg0016 Gauche v0.9.7 対応 (src/Makefile.in を修正)
  • 2019-12-29 v1.0-mg0016 README修正のみ(Gauche v0.9.9 で動作確認)
  • 2020-4-12 v1.0-mg0017 configure.ac修正(Linux上で動作確認(参考用))
  • 2020-5-30 v1.0-mg0018 configure.ac修正(Mac対応(動作未確認))

(2020-5-30)

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Gauche-al を MinGW 上で動くように改造したものです(実験中)。

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